オ−ストラリア南部の球根Drosera の自生地について

F.E.Howell

　D.whittakeri,D.planchonii が成育を始めるのは雨期の始まる５月頃で、９〜１０月に種子を実らせ、再び休眠する。土はロ−ム質で PH5.5〜6.0 。大小の小石を含んでいる。ほとんどの株は日陰となる場所に生えているが、中にはよく日の当たる所や茂みの中にまぎれて生えているものもある。日に当たる株はより色が濃く、どちらの種類も適応性が強いのか、かなり過酷な条件の所にも生えている。

　D.peltata は他の２種とは事なり、より早い時期に成育を始める。育て方だが、まず、地上部を枯らした株を入手する。時期は１０月から１１月の休眠に入ってすぐの時期が適当である。ベンチの下といった様な日陰になる所において、春になるまで水をやらない。夏は４０度位まで耐えられるが、余り暑くない方がよく、適当な風通しも大切である。夏は特に水切れに注意する。そして次のシ−ズンの４月までまた休眠させる。球根種はちゃんと休眠させる事が重要である。

これら３種はどれも同じ取扱で栽培でき、上手にやれば、年々多くの花を咲かせ、我々の目を楽しませてくれるであろう。

　裏表紙のD.whittakeriの自生地の写真は、現地でも保護地に指定されている場所のものである。