南米エクアドル・ボリビアのUtricularia 自生地報告
及川 義明
平成７年の秋にエクアドル及びボリビアにランの調査に行った。その時の一番の目当てはマズデバリアで、ついでの形になったが、３種類のUtricularia を見つけることができた。３種共、section Orchidioidesに含まれる。南米に見られるとても美しい種である。ちなみにOrchidioidesというのはOrchidea（ラン）とoides （〜のような）という接続語からなる。日本でいえばランモドキという意味であろうか。余談ではあるが、ランの中にはIonopsis Utricularioidesというのがある。（写真１） 紫の花を咲かせている種
道路の脇のやや粘土質の土に生えている。これらは軟らかいコケの中に成育しているものと思っていたので意外であった。
結構硬い土の中にランナ−を伸ばしている。同じ場所に多くのシダが見られた。
（写真２）
これは他のシダなどと混生し岩の上に自生していた。これらの植物と一緒に抜いてみると、他の植物の根に絡む様に根を延ばしている。
（写真３）
これはU.jamesoniana で川のほとりの木の上で発見した。植物は小型であるが、花は大きい。葉だけだと良くわからないが、花が咲いているとなかなか目立つ。